JR東日本は、能登半島地震を受けて、北陸応援フリーきっぷの発売など、被災地支援の取り組みを公表。

JR東日本、特別企画乗車券・旅行商品を通じた被災地支援について

北陸応援フリーきっぷの発売

◆発売期間・・・2024年2月15日~3月11日(利用前日まで発売)
◆利用期間・・・2024年2月16日~3月15日
◆発売額・・・20,000円(おとなのみ)
◆効力
 ・行き・・・東京都区内~北陸フリーエリアの北陸新幹線(かがやき・はくたか)の普通
       車指定席を1回限り利用可能
 ・帰り・・・北陸フリーエリア~東京都区内の北陸新幹線(はくたか)の普通車自由席を
       1回限り利用可能
 ・北陸フリーエリアの新幹線・特急・快速・普通列車の普通車自由席を4日間乗り降り自
  由
  ※北陸フリーエリア
  JR西日本:北陸新幹線(黒部宇奈月温泉~金沢)、北陸本線(金沢~敦賀)、小浜線(敦賀~小浜)、越美北線(福井~九頭竜湖)、七尾線(津幡~和倉温泉)、氷見線(高岡~氷見)、城端線(高岡~城端)、高山線(富山~猪谷)
  IRいしかわ鉄道:金沢~倶利伽羅
  あいの風とやま鉄道:倶利伽羅~黒部
◆発売箇所・・・JR東日本・首都圏エリアの主な駅の指定席券売機
北陸新幹線のE7/W7系車両。3月16日には敦賀まで延伸。
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前の記事で、能登半島地震を受けて、JR西日本の北陸おでかけtabiwaパスの特別価格での発売を紹介しましたが、ちょうど時同じくして、JR東日本からも北陸応援フリーきっぷの発売をはじめとした、被災地支援の取り組みが公表されました。


こちらも、やはり能登半島地震の支援と言う点では、趣旨は同じです。東京から往復の北陸新幹線と、北陸フリーエリア内の新幹線や特急も4日間乗れて、20,000円とはかなり破格です。
地震によって利用客が落ち込み、JR東日本としても、今は何としてでも首都圏から北陸新幹線に乗って、北陸に行って欲しいと言うことの現れでしょう。首都圏がターゲットとなれば、他の地域と比べても、桁違いのマーケットと言うこともあり、インパクトは違うでしょう。

北陸おでかけtabiwaパスと比べると、フリーエリアは黒部以東の富山県内や新潟県内は除外された一方で、石川・富山県内の北陸新幹線がフリーエリアとなり、北陸エリアの在来線特急も自由席が追加料金なしで乗れる点が異なります。
また、首都圏在住者が単純に東京~金沢を北陸新幹線で往復するだけであっても、十分お得と言えます。
ただ、行きは指定席が利用可能なのに、帰りが自由席のみ、と言う設定は謎です。いくら破格値のきっぷとは言え、帰りは全席指定のかがやきには、もちろん乗ることができず、帰りに疲れているのに、確実に座れる保証がないのはマイナスに思えます。

利用期間は北陸おでかけtabiwaパスと同じく、北陸新幹線敦賀開業前日まで。このきっぷを使って、北陸新幹線で金沢へ向かい、最後の北陸本線・特急サンダーバードや特急しらさぎに乗って、福井・敦賀まで行く、と言った利用も可能です。

3月16日に北陸新幹線の敦賀開業により、東京から加賀温泉・福井・敦賀は直通で結ばれることになりますが、その前にこのきっぷを使って、首都圏から北陸へ行って欲しいとの狙いもあり得ます。今後、北陸~首都圏のつながりが、より深まることは間違いないでしょう。一方で、大阪・京都~北陸は、敦賀で強制乗換となり、北陸が感覚的に遠くなるのは間違いなく、東京~大阪の代替ルート確保のためにも、やはり一刻も早く、北陸新幹線の大阪まで全線開通を急ぐべきだと思います。

他にも、JR東日本からは石川県・富山県・福井県・新潟県を目的地とする、宿泊付きJR東日本びゅうダイナミックレールパック利用者1人につき、500円を被災者支援に寄付することも公表されています。詳しくはJR東日本国内ツアー、びゅうトラベルサイトで。



最後に、首都圏の方が、今はこのきっぷを使って、まずは能登以外の北陸へと足を運び、経済を回すことにより、これが能登の復興へとつながって欲しいと考えます。