JR東海は、東海道新幹線に個室の導入を公表。
東海道新幹線への個室の導入について
個室のイメージ画像。上記リリースより。

以前より、JR東海はグリーン車のさらに上級座席の計画などが公表されていましたが、今回新たに個室の導入が正式に決まった形です。東京~大阪の大動脈である東海道新幹線にこそ、この手の最上級座席・個室は必要であると前から思っていたところです。
東海道新幹線で個室と言えば、100系以来、20年以上の時を経て、復活となります。山陽新幹線には700系のレールスターで個室が存在しますが、これとは全く別物と考えて良いでしょう。
最新の技術を活用した経営体力の再強化 ~より安全で、より便利で、より快適な鉄道を目指して~
手元に残っていた、過去に100系にあった個室のパンフレット

現在も走る、山陽新幹線700系レールスターの個室

個人的な予想ですが、グリーン車よりもさらに最上級の座席で個室であることから、グリーン車よりは高額な料金となり、恐らくは喫煙ルームとして使っていたところを再活用することになるでしょう。運行区間に関しても、JR西日本と今後調整して、”のぞみ”等で東京~博多で運行することになるでしょう(JR西日本は今回リリースを出していませんが)。
さらに、新たな座席のあり方を検討と書かれていますが、こちらはJR東日本等の新幹線のグランクラスや飛行機のファーストクラスのような座席のようなものになるのでしょうか。
JR東海・東海道新幹線と言えば、東京~名古屋~大阪のビジネス客の大量輸送が一番の目的と言うこともあり、300系以来、各車両の座席定員も完全に統一した、1323席の座席定員に頑なに拘る点があり、ここ最近のインバウンド需要が急増しても、最近までは荷物スペースも設けなかったほど、この定員には頑なに拘っていた点があります(最近はバリアフリーの観点から、座席定員を少し減らして、1319席になりましたが)。
しかし、ここ数年はコロナ禍等でオンライン会議等の定着もあり、一番の重要な顧客とも言える、出張のビジネス客が減少。現在に至るまで、出張のビジネス需要は完全には戻っておらず、こう言った背景がJR東海の考えの大きな変化にもつながっていると言え、より付加価値の高い、最上級座席へとつながったことでしょう。他にも、最近では号車単位で貸切る「貸切車両パッケージ」のサービスとして、「走る寿司屋」、「子連れ専用車両」、「結婚式開催」と言った、以前の東海道新幹線では考えられなかった企画が次々出現している点もあります。ここまで来たら、次は上記のパンフレットの写真のように、カフェテリアとかの復活も願いたいところはあります(リニアの大阪開通のめどが立てば、実現性はあり得る?)。
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ここからは車内サービスについて、注文を付けたい点、斬っていきたい点を取り上げます。
それは、グリーン車のさらに上級の座席や個室を導入するなら、箱物を作るだけの中途半端なものにはしないで欲しいと言うところです。ここはやはり、個室や座席と言った箱物だけではなく、車内ではドリンク・軽食のサービス、駅では専用のラウンジを用意するのは必須と言えます。それくらいのことをしなければ、飛行機のファーストクラスに比べて、見劣りするのは明らかです。
これまで、JRグループ各社の新幹線や特急列車は、飛行機や海外の鉄道、私鉄の有料特急や高速バスと比べても、車内サービスやホスピタリティ、ブランディングと言った点では、残念ながら見劣りする点が多数あります。例を挙げると、グリーン車に特段のサービスもなければ、車内販売を廃止した上に、車内に自販機すらも置かない点が、最たる点でしょう。
参考までに、ANAの国内線、プレミアムクラスのラウンジや機内サービス等のリンク
既にJR東日本等の東北新幹線や北海道新幹線、北陸新幹線、上越新幹線では、グリーン車のさらに上級の座席として、グランクラスと言うファーストクラスの席が存在し、車内ではドリンクや軽食などのサービスが付くことがウリとなっています。ところが、現在ではそのドリンク・軽食サービスなしの列車が急増し、しかもサービスありの列車と比べても差額がわずか2090円に過ぎません。その上に、上越妙高や新青森を超えて、会社間を跨ぐとなれば、会社別に料金を加算される、と言う不都合なことが生じるなど、中途半端な感じが否めません。車内サービスなしで箱物だけなら、もっと思い切って値下げしないと、グランクラスの価値など全くないと言っても良いほどです。それにグランクラスの乗客が、駅での待ち時間に過ごせるラウンジも東京駅にあるのみで、上野・大宮・仙台・新潟・長野・金沢と言った、その他の駅には一切ありません。
参考までに、JR東日本のグランクラスのリンク
JR各社の関係者は、飛行機や海外の鉄道の車内サービスやホスピタリティ、ブランディングと言った点をもっと勉強して欲しいところです。
東海道新幹線への個室の導入について
個室のイメージ画像。上記リリースより。

概要個室、イメージ動画(JR東海公式YouTube)
・N700Sの一部に、グリーン車よりも更に上質な設備・サービスとなる、高いプライベート感・セキュリティ環境を備えた完全個室タイプの座席を順次導入。
・個室専用Wi-Fi、レッグレスト付きリクライニングシート、個別調整可能な照明(明るさ)・空調(風量)・放送(音量)等の設定・昨日を整備予定
・オンライン等で打合せを気兼ねなく行いたいビジネスパーソン、プライバシーを重視する乗客や周囲を気にせずゆっくりと寛ぎたい乗客など、様々なご利用を想定
・1編成につき2室導入予定
◎サービス開始時期・・・2026年度中の予定
◎その他
・設備仕様やサービス内容、運転区間、価格等の詳細は今後決定。
・新幹線の新たな座席のあり方を、引き続き検討
以前より、JR東海はグリーン車のさらに上級座席の計画などが公表されていましたが、今回新たに個室の導入が正式に決まった形です。東京~大阪の大動脈である東海道新幹線にこそ、この手の最上級座席・個室は必要であると前から思っていたところです。
東海道新幹線で個室と言えば、100系以来、20年以上の時を経て、復活となります。山陽新幹線には700系のレールスターで個室が存在しますが、これとは全く別物と考えて良いでしょう。
最新の技術を活用した経営体力の再強化 ~より安全で、より便利で、より快適な鉄道を目指して~
手元に残っていた、過去に100系にあった個室のパンフレット

現在も走る、山陽新幹線700系レールスターの個室

個人的な予想ですが、グリーン車よりもさらに最上級の座席で個室であることから、グリーン車よりは高額な料金となり、恐らくは喫煙ルームとして使っていたところを再活用することになるでしょう。運行区間に関しても、JR西日本と今後調整して、”のぞみ”等で東京~博多で運行することになるでしょう(JR西日本は今回リリースを出していませんが)。
さらに、新たな座席のあり方を検討と書かれていますが、こちらはJR東日本等の新幹線のグランクラスや飛行機のファーストクラスのような座席のようなものになるのでしょうか。
JR東海・東海道新幹線と言えば、東京~名古屋~大阪のビジネス客の大量輸送が一番の目的と言うこともあり、300系以来、各車両の座席定員も完全に統一した、1323席の座席定員に頑なに拘る点があり、ここ最近のインバウンド需要が急増しても、最近までは荷物スペースも設けなかったほど、この定員には頑なに拘っていた点があります(最近はバリアフリーの観点から、座席定員を少し減らして、1319席になりましたが)。
しかし、ここ数年はコロナ禍等でオンライン会議等の定着もあり、一番の重要な顧客とも言える、出張のビジネス客が減少。現在に至るまで、出張のビジネス需要は完全には戻っておらず、こう言った背景がJR東海の考えの大きな変化にもつながっていると言え、より付加価値の高い、最上級座席へとつながったことでしょう。他にも、最近では号車単位で貸切る「貸切車両パッケージ」のサービスとして、「走る寿司屋」、「子連れ専用車両」、「結婚式開催」と言った、以前の東海道新幹線では考えられなかった企画が次々出現している点もあります。ここまで来たら、次は上記のパンフレットの写真のように、カフェテリアとかの復活も願いたいところはあります(リニアの大阪開通のめどが立てば、実現性はあり得る?)。
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ここからは車内サービスについて、注文を付けたい点、斬っていきたい点を取り上げます。
それは、グリーン車のさらに上級の座席や個室を導入するなら、箱物を作るだけの中途半端なものにはしないで欲しいと言うところです。ここはやはり、個室や座席と言った箱物だけではなく、車内ではドリンク・軽食のサービス、駅では専用のラウンジを用意するのは必須と言えます。それくらいのことをしなければ、飛行機のファーストクラスに比べて、見劣りするのは明らかです。
これまで、JRグループ各社の新幹線や特急列車は、飛行機や海外の鉄道、私鉄の有料特急や高速バスと比べても、車内サービスやホスピタリティ、ブランディングと言った点では、残念ながら見劣りする点が多数あります。例を挙げると、グリーン車に特段のサービスもなければ、車内販売を廃止した上に、車内に自販機すらも置かない点が、最たる点でしょう。
参考までに、ANAの国内線、プレミアムクラスのラウンジや機内サービス等のリンク
既にJR東日本等の東北新幹線や北海道新幹線、北陸新幹線、上越新幹線では、グリーン車のさらに上級の座席として、グランクラスと言うファーストクラスの席が存在し、車内ではドリンクや軽食などのサービスが付くことがウリとなっています。ところが、現在ではそのドリンク・軽食サービスなしの列車が急増し、しかもサービスありの列車と比べても差額がわずか2090円に過ぎません。その上に、上越妙高や新青森を超えて、会社間を跨ぐとなれば、会社別に料金を加算される、と言う不都合なことが生じるなど、中途半端な感じが否めません。車内サービスなしで箱物だけなら、もっと思い切って値下げしないと、グランクラスの価値など全くないと言っても良いほどです。それにグランクラスの乗客が、駅での待ち時間に過ごせるラウンジも東京駅にあるのみで、上野・大宮・仙台・新潟・長野・金沢と言った、その他の駅には一切ありません。
参考までに、JR東日本のグランクラスのリンク
JR各社の関係者は、飛行機や海外の鉄道の車内サービスやホスピタリティ、ブランディングと言った点をもっと勉強して欲しいところです。









