3/31朝、山手線で新宿から渋谷に移動。
若者の街として知られる渋谷ですが、近年の再開発で大きく変貌中と言えます。

渋谷ハチ公口。このスクランブル交差点は、今や東京の名所の一つとなり、外国人も多い。
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渋谷は東京の副都心の一つであり、JR(山手線・埼京線・湘南新宿ライン・相鉄直通)、東急(東横線・田園都市線)、東京メトロ(銀座線・半蔵門線・副都心線)、京王井の頭線が乗り入れ、都内でも屈指のハブ駅や繁華街の一つであり、特に東急にとっては一番の拠点とも言えます。
渋谷は、以前からとにかく通路やビルなどが複雑に入り組み、階段も多くて、バリアフリーにもなっていない箇所も多いなど、わかりにくいと指摘されていました。2013年に東急東横線の地下化&副都心線との直通運転開始を機に、これらを抜本的に解消し、わかりやすくすることを目的に、東京都や東急、東京メトロ、JR東日本が中心となり、100年に一度とも言われる、大規模な再開発が行われている途中です。
すべての写真が今回のものではなく、以前に撮影したものもありますが、変貌する渋谷の様子を何点か取り上げてみました。

埼京線・湘南新宿ラインホームを、山手線ホームと並ぶ形で移設。移設後のホーム。
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以前、埼京線・湘南新宿ラインホームは山手線ホーム・品川方面の先頭車両よりも、さらに恵比寿寄りに行ったところにホームがあり、特に渋谷でメインとなる、ハチ公口からは一旦山手線ホームを経由してから、さらに動く歩道もあった、長い連絡通路を歩くこととなり、よく「南渋谷駅」などと揶揄されていたほどでした。なぜ、こんなに離れた場所にあったかと言えば、以前は地上に東急東横線ホームがあり、ここが山手線ホームと挟まれた場所にあったため、埼京線・湘南新宿ラインホームを設置するスペースがなく、止む無く南に離れた場所にホームを設置するしかありませんでした。上記のように、2013年に東急東横線ホームの地下化とともに、空いたスペースに埼京線・湘南新宿ラインホームを移設することが可能となり、2020年に山手線ホームと並ぶ形で新しいホームへの移設が実現しました。ここに至るまで、何度も線路や通路などの切り替え工事などが行われ、時には終日列車を運休させたり、周辺道路を通行止めにするほどのこともあり、いかに大規模な工事であったかがわかります。これにより、ハチ公口からでもすぐに乗車することが可能となり、特に横浜方面へ向かう場合、地下深くの東急東横線に乗るよりも、JR湘南新宿ラインの方が乗りやすくなったと言う点があります。


銀座線ホームの移設。新しくなった銀座線ホーム。
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以前はJRの線路のすぐ横の東急百貨店(現在は取り壊し済)の位置にあり、このホームは開業当初からほとんど変わっていないと言われ、とにかくホームは狭く、バリアフリーにも非対応、乗り過ごしてここに到着しても改札内で隣の乗車専用ホームには移動できない、と言った制約がかなり大きい点が指摘されていました。今回の再開発の一環で、2020年に銀座線ホームも東側の明治通りの真上、ヒカリエに近い場所に移設されています。この現在の銀座線ホームも、ホームが広くなり、バリアフリー対応になるなど、使いやすさは向上したと言えます。こちらも、ホーム移設に至るまで、何度も線路や通路などの切り替えが行われ、時には終日列車を運休させたり、周辺道路を通行止めにさせたりすることもあったほどで、いかに大規模な工事であったかがわかります。


山手線内・外回りホームを同一ホーム化。ホームドアのない状態で山手線を撮影できるのも貴重。
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山手線ホームから埼京線・湘南新宿ラインホームを望む。10年前には考えられなかった光景。
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渋谷駅の山手線ホームの位置自体は変わっていませんが、以前は内回りと外回りで別のホームでした。これが2023年に内・外回りが同一ホームになるとともに、ホーム拡幅やかさ上げ工事も完了。ただ、戦前の時代に遡れば、内・外回りホームが同一だったこともあり、その時代にまた戻ったとも言えます。こちらもまた、現在に至るまで何度も線路や通路などの切り替え工事が行われ、時には終日列車を運休させたり、周辺道路を通行止めにすることもあったほどであり、いかに難工事であったかがわかります。その切り替え工事の様子は、JR東日本建設部門のYouTubeでも紹介されていて、いかに運休を最小限に留めて、人海戦術で工事をやっていたか、その舞台裏を見ることができます。




まだホームの工事は続いていて、山手線では新宿駅と並んで、ホームドアがまだ設置されていません。工事が終われば、いずれ設置されることは確実でしょうが、ホームドアがない状態で山手線を見れるのも貴重です。もちろん、ホームドアの設置は安全のためにも絶対に必要と言えます。
JR東日本の駅だけでも、この10年ほどで多くの改札や通路の移設などが行われていて、これからもまだまだ工事が続きます。直近で言えば、あの「南渋谷駅」と揶揄されていた時に設置された、新南口改札が7月に渋谷ストリーム近くの場所に、新たに移転される予定です。
渋谷駅新駅舎の一部使用開始及び新南改札の移転について

他に、鉄道の駅関連で言えば、京王井の頭線に関しては、渋谷マークシティ開業の際に移転が完了しているので、特に今回の再開発で変化はないでしょう。
あと、東急田園都市線・半蔵門線のホームこそ、あのラッシュ時間帯の混雑などを考えれば、ホーム拡張や増設の必要性に迫れていると言えますが、地下にあるホームを改造するとなれば、簡単にはできないと言えます。


他にも、鉄道の駅関連以外で、変貌する渋谷の様子を取り上げます。東急東横線の地下化と副都心線の直通以降、この10年の間に、ヒカリエ・渋谷スクランブルスクエア・渋谷ストリームなど、高層ビルが増えたと感じます。

ハチ公口・スクランブル交差点から、渋谷駅・渋谷スクランブルスクエア・ヒカリエを望む
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渋谷スクランブルスクエア入口
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今回はスクランブルスクエアには登っていませんが、また上の展望台にも行ってみたいところです。



渋谷ストリーム
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これらは東急東横線の地上ホーム跡地に建設されたもので、渋谷スクランブルスクエア~渋谷ストリームに至る通路など、一部にはその駅の天井や線路をそのまま残しているところも見られます。
スクランブルスクエアからストリームへ至る通路。地上時代の駅の屋根などが一部残る。
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稲荷橋広場から渋谷川を望む。右側は渋谷ストリーム、地上時代の東急東横線が通っていた。
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MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)
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続いて、ミヤシタパークにも足を運んでみました。以前は宮下公園と呼ばれていて、こちらは上記の再開発事業とは別になりますが、再開発に合わせるように改修工事が行われ、ミヤシタパークに変更。ホテルや商業施設もオープンしています。


渋谷駅近くの富士そばで朝食をとることにしました。
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富士そばは、首都圏の駅周辺に店が多く、気軽に食べれることもあり、関東に行ったら、行く機会が多いです。個人的には関西人ですが、東京や東日本エリアに何度も行っているうちに、この濃い目の東日本風のうどん・そばの出汁には慣れていて、「東日本ではこんな出汁か」と思う程度であって、何ともなく、食べることができます。

変貌真っ只中の渋谷の様子を取り上げましたが、まだまだ再開発による目まぐるしい動きは止まることなく続き、一連の再開発が完了するのは2027年頃と言われています。また次に行く機会があれば、どんな変化があるのか、取り上げたいところです。