はじめに・・・体調不良などもあり、しばらくブログ記事更新が滞っていましたが、随時更新を再開します。これまで取り上げていなかった、過去の話題も随時更新する予定です。
近鉄:大阪線・名古屋線・南大阪線等に久しぶりの新型一般車両がデビュー。
ここからは私見
取り上げる主な内容
◎大阪線・名古屋線・南大阪線系統に久しぶりとなる新型一般車両、今度こそ、コンスタントに毎年、一般車両の新車の継続導入を

▲8A系の外観

▲8A系のベビーカーや大型荷物向けのスペース、”やさしば”
昨年から奈良線・京都線系統でデビューした、久しぶりの新型一般車両となる8A系。既に私も何度か乗車していますが、鉄道に詳しくない方であっても、明らかに新車とわかるほどの車両であると言えます。
今回は8A系と同じ設計の新型車両が、大阪線・名古屋線・南大阪線に導入されることになりました。大阪線・名古屋線系統は1A系、南大阪線系統は6A系と、形式名こそ違いますが、近鉄は路線ごとに形式名を付けるルールがあり、それに従った形であります。
大阪線・南大阪線ではシリーズ21が導入されて以来約20年ぶり、名古屋線に至っては20世紀末の5800系以来で、21世紀になってから1両も一般の新型車両が入っていないと言う、異例な状態が続いていましたが、本当に久しぶりに新型の一般車両が導入されることになりました。
考えると、シリーズ21も大阪線・南大阪線に導入された両数は少なく、その後は阪神直通を控えていた、奈良線に集中的に導入され、阪神なんば線開通後は奈良線も含めて、一般の新型車両の導入が約15年も滞っていた、と言う他の大手私鉄ではあり得ない、異例な状態が続いていました。少し言い方が悪いかもしれませんが、一般の新型車両の導入をサボっている間に、どんどん50年超えの選手が続出している状況とも言えます。
ただ、今回も奈良線・京都線系統に導入する新型車両が多く、大阪線・名古屋線・南大阪線系統に導入する車両数の少なさが否めません。上記の通り、阪神直通を機にシリーズ21が多く導入された奈良線と比べても、大阪線・名古屋線・南大阪線系統には50年超えの選手がまだまだ数多く残っている中、今回の導入数では、正直これらの車両の完全置き換えには程遠いです。今度こそ、サボることなく、少なくとも毎年10~20両単位で、コンスタントに新車の導入が必要でしょう。約15~20年、新車導入をサボっていたツケをしっかりと払うためにも。
逆に、この10年ほどの間に、毎年10~20両単位で新車を増備し、徐々に既存の老朽化した車両を置き換えている南海との違いを感じるところもあります。
◎大阪線・名古屋線系統ではカラーリングも青に変更
近鉄の一般車両と言えば、赤と言うイメージがあるだけに、今回大阪線・名古屋線系統の1A系では青に変更と言うことで、これは驚きでもある一方、伊勢志摩の海などをイメージしたカラーと言うことで、新型車両を機に、イメージチェンジと言う戦略でしょうか。
リリースには記載がありませんが、各種報道では今後名古屋線系統の全ての一般車両を、既存車両を含めて、青に変更するとの報道もあります。
もし、これが実現となると、今後名古屋線系統では今までの赤が見れなくなることを意味します。
また、大阪線に関しては、既存車両への塗装変更までは報道されておらず、こちらは新型車両の青と、既存車両の赤、シリーズ21の茶色が共存するのでしょうか。
逆に、南大阪線のラインカラーは緑で、以前はラビットカーと言うオレンジの車両も走っていたこともありますが、南大阪線に関しては8A系と同じ、赤色のままなのは意外だと思ったと同時に、近鉄の一般車両と言えば、赤のイメージは変えなかったと言うことでしょうか。
◎奈良線・京都線・橿原線・南大阪線系統の一般車両で初めてトイレ付きの車両
大阪線・名古屋線では距離が長く、所要時間も長くなることから、これまでも一般車両にトイレ付き車両がありましたが、今回は奈良線・京都線・橿原線・南大阪線系統の一般車両でも初めてトイレ付きの車両が導入されることになりました。もちろん、今の時代にふさわしい車椅子対応の多目的トイレです。
通常、これまでトイレ付き車両を運行したことがない路線で、新たに車内にトイレを設置するとなると、車両基地等に汚物処理の施設が必要ですが、でもここは近鉄。これらの路線でも、今まで一般車両にこそトイレはありませんでしたが、既に特急車両にはトイレ付きの車両が数多く走っていて、汚物処理の施設など新たに設置する必要もありません。特急車両でトイレ付き車両を数多く走らせている、近鉄だからこそ、容易にトイレ付き車両が実現できると言えるでしょう。奈良線・京都線・橿原線・南大阪線では、大阪線・名古屋線に比べ、距離は短いとは言え、神戸三宮~奈良、京都~橿原神宮前、大阪阿部野橋~吉野と、乗車時間1時間超えの急行等はあるので、これらの区間で乗車する時に、トイレ付きは助かるでしょう。
◎引き続き、車内の座席はロング・クロス転換可能なL/Cシート、南大阪線系統では初めて、ぜひ有効活用を。関東私鉄のように有料座席車両への活用もあり得る?

▲8A系のクロスシート設定。京都線では、土休日ダイヤの一部区画のみ。
座席は8A系と同じく、引き続きロング・クロスが転換可能なL/Cシートとなりました。南大阪線では初めてです。
既にデビュー済みの8A系では、京都線・橿原線でも土休日ダイヤで一部区画のみ、クロスシートの設定が実施されるようになりました。これまでは、これら両線ではL/Cシートが入っても、ロングシート設定しかありませんでした(奈良線では阪神直通も含めて、混雑時間帯以外はクロスシート設定が多い)。南大阪線でも同じような設定となるのでしょうか。
大阪線では、近年は曜日・時間帯関係なく、ロングシート設定が多く、1A系ではどのように運用されるのでしょうか?せっかくの設備を有効活用して欲しいと思います。
名古屋線では、快速”みえ”が並行していることもあり、基本的にクロス設定が多く、1A系でも同様でしょうか。
一方で、関東私鉄を見ると、このようなL/Cシートはクロス設定では有料座席車両で使われることが多いですが、でもここは関西・中京。首都圏と比べても、混雑率がそれほど高い訳でもなく、近鉄に関しては専用の特急車両を運転していること、また8A系を見ると、コンセントやドリンクホルダーとかは未設置なので、有料座席車両としての活用は想定していないように思えますが、今後短距離の特急をこの8A系等のクロス設定で賄う可能性も、ひょっとしてあり得るかもしれません。すぐ隣を走る、JRの大和路線・奈良線の”うれシート”、快速”みえ”の指定席を見ると。
◎8A系の阪神乗り入れはあり得る?
既にデビュー済みの8A系は、奈良線・京都線・橿原線・天理線が走行区間とされていながら、実際には現時点では8A系が阪神直通には非対応と言うこともあってか、奈良線よりも京都・橿原・天理線を走行している機会を見ることが多いです。
個人的には、今後も継続して導入するとなると、やはり阪神直通に対応させて、今後は阪神にも乗り入れると予想します。そうでなければ、今のように京都線中心の運用に限定となると、効率的な運用の妨げとなるでしょう。
最後に、ぜひ大阪線・名古屋線の1A系、南大阪線の6A系もぜひ一度は乗車してみたいとともに、今後も新型車両の継続導入を望みたいところです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
近鉄:大阪線・名古屋線・南大阪線等に久しぶりの新型一般車両がデビュー。
公表されている主な内容
近鉄:2026年に大阪線・名古屋線・南大阪線などで新型一般車両がデビュー!
▲大阪線・名古屋線の新型一般車両の外観、上記リリースより
◎大阪線・名古屋線系統(山田線・鳥羽線を含む)では1A系が2026年1月に、南大阪線系統(長野線・御所線・吉野線を含む)では6A系が2026年5月にそれぞれデビュー
◎大阪線・名古屋線系統の1A系のカラーリングは青、南大阪線系統の6A系のカラーリングは奈良線・京都線・橿原線と同じ赤。白色とのツートンカラーで近鉄らしさを継承しながらも、これまでの赤色とともに、新しい近鉄のイメージを創る。
◎大阪線系統の1A系は2025年度に4両×2本(トイレ付き)、名古屋線系統の1A系・1B系は2025年度に4両×3本(トイレ付き)、2026年度に3両×3本、南大阪線系統の6A系は2025年度に4両×3本(トイレ付き)、2026年度に4両×2本(トイレ付き)を導入予定
◎既に2024年に奈良線・京都線・橿原線でデビュー済みの8A系(カラーリングは赤)は、引き続き2025年度に4両×9本、2026年度に4両×4本(トイレ付き)、2027年度に4両×5本(トイレ付き)を導入予定
◎車いす対応の多目的トイレを大阪線・名古屋線系統の車両に設置する他、今回奈良線・京都線・橿原線、南大阪線の一般車両でも初めて多目的トイレを設置
◎その他の特徴は8A系と同様
・ロング・クロスを切り替え可能な、L/Cシート
・ベビーカー・大型荷物対応のスペース”やさしば”
・防犯カメラと非常通話装置の設置
・ドア上に大型液晶ディスプレイの設置
・車内保温のために、ドアを個別に開閉できるボタンの設置
ここからは私見
取り上げる主な内容
◎大阪線・名古屋線・南大阪線系統に久しぶりとなる新型一般車両、今度こそ、コンスタントに毎年、一般車両の新車の継続導入を
◎大阪線・名古屋線系統ではカラーリングも青に変更
◎奈良線・京都線・橿原線・南大阪線系統の一般車両で初めてトイレ付きの車両
◎引き続き、車内の座席はロング・クロス転換可能なL/Cシート、南大阪線系統では初めて、ぜひ有効活用を。関東私鉄のように有料座席車両への活用はあり得る?
◎8A系の阪神乗り入れはあり得る?
◎大阪線・名古屋線・南大阪線系統に久しぶりとなる新型一般車両、今度こそ、コンスタントに毎年、一般車両の新車の継続導入を

▲8A系の外観

▲8A系のベビーカーや大型荷物向けのスペース、”やさしば”
昨年から奈良線・京都線系統でデビューした、久しぶりの新型一般車両となる8A系。既に私も何度か乗車していますが、鉄道に詳しくない方であっても、明らかに新車とわかるほどの車両であると言えます。
今回は8A系と同じ設計の新型車両が、大阪線・名古屋線・南大阪線に導入されることになりました。大阪線・名古屋線系統は1A系、南大阪線系統は6A系と、形式名こそ違いますが、近鉄は路線ごとに形式名を付けるルールがあり、それに従った形であります。
大阪線・南大阪線ではシリーズ21が導入されて以来約20年ぶり、名古屋線に至っては20世紀末の5800系以来で、21世紀になってから1両も一般の新型車両が入っていないと言う、異例な状態が続いていましたが、本当に久しぶりに新型の一般車両が導入されることになりました。
考えると、シリーズ21も大阪線・南大阪線に導入された両数は少なく、その後は阪神直通を控えていた、奈良線に集中的に導入され、阪神なんば線開通後は奈良線も含めて、一般の新型車両の導入が約15年も滞っていた、と言う他の大手私鉄ではあり得ない、異例な状態が続いていました。少し言い方が悪いかもしれませんが、一般の新型車両の導入をサボっている間に、どんどん50年超えの選手が続出している状況とも言えます。
ただ、今回も奈良線・京都線系統に導入する新型車両が多く、大阪線・名古屋線・南大阪線系統に導入する車両数の少なさが否めません。上記の通り、阪神直通を機にシリーズ21が多く導入された奈良線と比べても、大阪線・名古屋線・南大阪線系統には50年超えの選手がまだまだ数多く残っている中、今回の導入数では、正直これらの車両の完全置き換えには程遠いです。今度こそ、サボることなく、少なくとも毎年10~20両単位で、コンスタントに新車の導入が必要でしょう。約15~20年、新車導入をサボっていたツケをしっかりと払うためにも。
逆に、この10年ほどの間に、毎年10~20両単位で新車を増備し、徐々に既存の老朽化した車両を置き換えている南海との違いを感じるところもあります。
◎大阪線・名古屋線系統ではカラーリングも青に変更
近鉄の一般車両と言えば、赤と言うイメージがあるだけに、今回大阪線・名古屋線系統の1A系では青に変更と言うことで、これは驚きでもある一方、伊勢志摩の海などをイメージしたカラーと言うことで、新型車両を機に、イメージチェンジと言う戦略でしょうか。
リリースには記載がありませんが、各種報道では今後名古屋線系統の全ての一般車両を、既存車両を含めて、青に変更するとの報道もあります。
もし、これが実現となると、今後名古屋線系統では今までの赤が見れなくなることを意味します。
また、大阪線に関しては、既存車両への塗装変更までは報道されておらず、こちらは新型車両の青と、既存車両の赤、シリーズ21の茶色が共存するのでしょうか。
逆に、南大阪線のラインカラーは緑で、以前はラビットカーと言うオレンジの車両も走っていたこともありますが、南大阪線に関しては8A系と同じ、赤色のままなのは意外だと思ったと同時に、近鉄の一般車両と言えば、赤のイメージは変えなかったと言うことでしょうか。
◎奈良線・京都線・橿原線・南大阪線系統の一般車両で初めてトイレ付きの車両
大阪線・名古屋線では距離が長く、所要時間も長くなることから、これまでも一般車両にトイレ付き車両がありましたが、今回は奈良線・京都線・橿原線・南大阪線系統の一般車両でも初めてトイレ付きの車両が導入されることになりました。もちろん、今の時代にふさわしい車椅子対応の多目的トイレです。
通常、これまでトイレ付き車両を運行したことがない路線で、新たに車内にトイレを設置するとなると、車両基地等に汚物処理の施設が必要ですが、でもここは近鉄。これらの路線でも、今まで一般車両にこそトイレはありませんでしたが、既に特急車両にはトイレ付きの車両が数多く走っていて、汚物処理の施設など新たに設置する必要もありません。特急車両でトイレ付き車両を数多く走らせている、近鉄だからこそ、容易にトイレ付き車両が実現できると言えるでしょう。奈良線・京都線・橿原線・南大阪線では、大阪線・名古屋線に比べ、距離は短いとは言え、神戸三宮~奈良、京都~橿原神宮前、大阪阿部野橋~吉野と、乗車時間1時間超えの急行等はあるので、これらの区間で乗車する時に、トイレ付きは助かるでしょう。
◎引き続き、車内の座席はロング・クロス転換可能なL/Cシート、南大阪線系統では初めて、ぜひ有効活用を。関東私鉄のように有料座席車両への活用もあり得る?

▲8A系のクロスシート設定。京都線では、土休日ダイヤの一部区画のみ。
座席は8A系と同じく、引き続きロング・クロスが転換可能なL/Cシートとなりました。南大阪線では初めてです。
既にデビュー済みの8A系では、京都線・橿原線でも土休日ダイヤで一部区画のみ、クロスシートの設定が実施されるようになりました。これまでは、これら両線ではL/Cシートが入っても、ロングシート設定しかありませんでした(奈良線では阪神直通も含めて、混雑時間帯以外はクロスシート設定が多い)。南大阪線でも同じような設定となるのでしょうか。
大阪線では、近年は曜日・時間帯関係なく、ロングシート設定が多く、1A系ではどのように運用されるのでしょうか?せっかくの設備を有効活用して欲しいと思います。
名古屋線では、快速”みえ”が並行していることもあり、基本的にクロス設定が多く、1A系でも同様でしょうか。
一方で、関東私鉄を見ると、このようなL/Cシートはクロス設定では有料座席車両で使われることが多いですが、でもここは関西・中京。首都圏と比べても、混雑率がそれほど高い訳でもなく、近鉄に関しては専用の特急車両を運転していること、また8A系を見ると、コンセントやドリンクホルダーとかは未設置なので、有料座席車両としての活用は想定していないように思えますが、今後短距離の特急をこの8A系等のクロス設定で賄う可能性も、ひょっとしてあり得るかもしれません。すぐ隣を走る、JRの大和路線・奈良線の”うれシート”、快速”みえ”の指定席を見ると。
◎8A系の阪神乗り入れはあり得る?
既にデビュー済みの8A系は、奈良線・京都線・橿原線・天理線が走行区間とされていながら、実際には現時点では8A系が阪神直通には非対応と言うこともあってか、奈良線よりも京都・橿原・天理線を走行している機会を見ることが多いです。
個人的には、今後も継続して導入するとなると、やはり阪神直通に対応させて、今後は阪神にも乗り入れると予想します。そうでなければ、今のように京都線中心の運用に限定となると、効率的な運用の妨げとなるでしょう。
最後に、ぜひ大阪線・名古屋線の1A系、南大阪線の6A系もぜひ一度は乗車してみたいとともに、今後も新型車両の継続導入を望みたいところです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。










