アメリカ・Amtrak(アムトラック)、8/28に”アセラエクスプレス(Acela Express)”の新型車両"NextGen Acela"がデビュー。
以下、公表された主な内容を取り上げるとともに、次の記事で過去に”アセラエクスプレス”に乗車した旅を取り上げます。
※当初、"NextGen Acela"デビューの件と、過去に”アセラエクスプレス”に乗車した件を、同じ記事内で取り上げていましたが、別の記事で取り上げ、分割することで修正しました。当記事では"NextGen Acela"デビューの件のみ取り上げます。

公表された主な内容


スクリーンショット 2025-08-26 235506
▲NextGen Acela、エクステリア(上記のAmtrakのリンクより)

スクリーンショット 2025-08-26 235157
▲NextGen Acela、インテリア・ビジネスクラス(上記のAmtrakのリンクより)

スクリーンショット 2025-08-28 102953
▲NextGen Acela&北東回廊(North East Corridor)、ルートマップ(上記のAmtrakのリンクより)

◎名称:NextGen Acela
◎最高時速は160MPH(マイル)(約256km/h)に向上。現行アセラエクスプレスは150MPH(マイル)(約240km/h)。新たな車体傾斜装置もあり。
◎9両編成に増強。定員も増加(現行の”アセラエクスプレス”は6両編成)
◎座席は現行”アセラエクスプレス”と同様、ビジネスクラス(Business Class)とファーストクラス(First Class)の設定。コーチクラス(Coach Class)は設定なし)。
◎座席には電源コンセント、テーブル、Wi-Fi、読書灯、ヘッドレスト等があり
◎カフェ車両もあり、ワゴンサービスもあり

アメリカと言えば、広大な大陸の国と言うこともあり、人口密度が低く、戦後になってからは高速道路(フリーウェイ Freeway)や航空機の発達により、都市間旅客輸送において鉄道のシェアは限りなく低く、短距離であればバスかマイカー、中長距離は飛行機を使うことが一般的と言われています。都市部の地下鉄や路面電車等を除けば、鉄道輸送のメインは貨物列車となります。

そんな中でも、例外中の例外が、アメリカ北東部・東海岸のボストン(Boston, MA)~ニューヨーク(New York City, NY)~ワシントンDC(Washington, DC)の約735kmを結ぶ、北東回廊
(North East Corridor)と呼ばれるエリアであり、上記3都市の他にもフィラデルフィア(Philadelphia, PA)やボルティモア(Baltimore, MD)など、アメリカでも有数の人口がある地帯を貫いていて、毎時2~3本の運転本数がある高頻度な運転など(他のエリアのアムトラックでは1日1本や1日数本と言ったエリアも珍しくない)、都市間旅客輸送において鉄道のシェアが高いエリアとなっています。また、この北東回廊(North East Corridor)は大半が全米旅客鉄道公社のアムトラックAmtrak、全米の長距離都市間旅客輸送を一手に担う)が唯一自社で線路を保有している区間でもあり、さらにアムトラックでは唯一の電化区間でもあります(北東回廊以外の区間は非電化で、貨物所有の線路を借りて走行)。
日本やヨーロッパでは当たり前のように見える、都市間旅客列車の電化区間&高頻度運転&高速運転、アメリカの鉄道においては、この北東回廊のみであり、これは例外中の例外が詰まっているエリアでもあります。

その中でも代表的な列車が”アセラエクスプレス”であり、アメリカでは唯一、時速200km/hを超える高速列車でもあります。
Amtrak : Acela Express
現在の”アセラエクスプレス”がデビューしたのは2000年であり、デビューから20年ほどが経つことを機に、”アヴェリア・リバティ(Avelia Liberty)”と呼ばれる、新型車両の計画がスタートし、2020年頃には最初の編成が落成したものの、トラブル等があり、営業運転開始は遅れに遅れ、ようやくデビューを迎えることになります。

個人的には、過去にアメリカ東海岸を渡航した際に、この”アセラエクスプレス”にも乗車しました。次の記事で詳しく取り上げます。今回、新型の”アセラエクスプレス”がデビューすると言うことは、徐々に現行のアセラは置き換えられ、近い将来、引退することでしょう。
そして、次はいつ行く機会があるかわかりませんが、ぜひ新型の
"NextGen Acela"にも乗車してみたいと思います。

過去に乗車した現行の”アセラエクスプレス”、ボストン南駅にて
IMG_1903

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。