JRグループ:4つのネット予約が初めて連携。
主な内容
JR4社のネット予約サービス間の連携による利便性向上に 向けた取組み ~「えきねっと」「EXサービス」「e5489」「JR九州インターネット 列車予約サービス」をより便利にお使いいただけます!~
JR4社が運営するネット予約サービス(「えきねっと」「EXサービス」「e5489」「JR九州インターネット列車予約サービス」)間を連携し、お客様の 利便性を向上するための新たな取組みを実施
◎JRのネット予約サービス間の連携は初めての試み
ネット予約サービス間のシームレスな遷移(シングルサインオン)、他ネット予約サービスの予約情報の表示 ※連携する双方のサービスに会員登録のうえ、事前にユーザー本人の同意と サービス連携操作が必要
「EXサービス」と「e5489」間は、2026年度中のサービス開始を予定
◎先行して、「EXサービス」と「e5489」間で相互にログイン認証ができる サービスを2025年10月4日(土)より開始
◎その他については、2027年度以降、準備が整ったネット予約サービス間 より順次開始
◎例:仙台~新大阪を予約する場合、現在は仙台~東京はえきねっとで、東京~新大阪はEXサービスで、とそれぞれでログインして予約が必要だが、これをどちらか一つでログインすることで、シームレスに遷移することが可能。

主な私見
◎連携とは言っても、アカウントを連携し、2度のログインの手間が省ける程度。
◎肝心なところである、受取に関する制約は変わらず、チケットレスやQRコードでの乗車のさらなる拡大等に関する話はなし。
◎同じJRグループでも、高速バスでは既に高速バスネットと言う、共通のネット予約システムがあり。鉄道でも早期に、この共通のネット予約システムの導入で、日本全国どこでもチケットレス&QRコードでの乗車に対応することが急務。
現在、JRグループには上記の4つのネット予約サービスがありますが、各社がそれぞれバラバラに展開しているのが現状であり、各社のエリア内で完結する場合なら、それほど不便は感じませんが、会社を跨いでの利用となれば、正直不便さが際立ちます。その点は以前から指摘されています。
ちなみに、JR北海道とJR四国は、独自のネット予約のシステムを持っていません。前者はえきねっとで、後者はe5489で対応しています。

現在のところ、これらJR系の4つのネット予約、全て対応しているのは、JR西日本の北陸3県のみです。それ以外に関しては、何らかの制約が存在しているのが現状です。
JR西日本の北陸3県のみ唯一、JR系のネット予約、4つ全てに対応
20240913_054942

近年は、EXサービスが東海道・山陽・九州新幹線で使えるようになったり、e5489やえきねっとがJR東海の駅でも制約がありながらも、対応するようになったりと、以前よりは少しは改善されているものの、以下のようにJR西日本の京阪神エリアで度々見かける、えきねっとは対応不可能、と言う表示を見ると、まだまだ不便なことは否めません。正直、北陸では対応できているのに、なぜ京阪神では対応しないのか、とも言えます。
同じJR西日本でも京阪神エリアでは、えきねっとは非対応
20221010_212543

今回の合意内容を見ても、ログインの手間が省ける程度であり、正直なところ、受取箇所の制約解消に関しては何も触れらていないのは残念な点です。やはり、全国どこでも北陸3県のように4つのネット予約の受け取りに対応できるようにすることが必要でしょう。
そして、QRやチケットレスへの対応も急務と言えます。以前、アメリカのアムトラックに乗車した記事でも取り上げましたが、日本の新幹線や特急はチケットレスへの対応がかなり遅れていると言わざるを得ません。

その理由としては、自動改札への対応のために、一般には入手しにくい特殊な磁気券を使用している以上、自宅プリンター等できっぷを印刷して乗ったり、スマホの画面で表示して乗ると言ったことができなかったり、特急券だけはチケットレスでも、別に乗車券やICカードが必要になったりする点に、さらにきっぷの受け取りに関しても、上記のような制約が存在し、使い慣れていない人にはわかりにくいことが原因と言えます。これなら、ネット予約のチケットレス普及を妨げているのは明らかです。


他方、同じJRグループでも、高速バスに関しては、随分前からJRバスグループで共通のネット予約システム、”高速バスネット”があります。これを見ると、正直なぜ鉄道では各社バラバラなのか?、と思わざるを得ません。


NHKニュースの報道では、将来的には一つのネット予約システムに統合することも検討と述べられていますが、すぐにはなかなか難しいようです。

やはり、鉄道においても、高速バスネットのような、JRグループで共通して一つのネット予約システムに統合することは急務であり、また日本全国全てでQRコードやチケットレスで乗車できるようにすることが急務であると言えます。

今後も動きがあれば、また取り上げます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。