ブログ記事、随時更新中。日本・関西地区を拠点に活動。これまで世界16か国を訪問。交通やまちづくりに関する研究も活かし、主に世界&日本の旅や交通、まちづくり、バリアフリー等に関する情報を中心に、時には楽しく役立つ記事を、時には将来像や社会提言などを発する記事など、様々な情報を発信。時々、他のことを発信することもあり。コメントやご意見はご自由にどうぞ(誹謗中傷は絶対にお止めください)。

京都の将来を考える

京都・山科で桜見物

4/6に、京都・山科へ行くことがあり、琵琶湖疎水や毘沙門堂へ、桜見物に行ってみました。

最寄り駅は山科駅で、京都駅からJR琵琶湖線・湖西線で約5分、大阪から新快速で約35分、神戸・三ノ宮から新快速で約55分で行くことが可能です。

その山科駅から、琵琶湖疎水や毘沙門堂は北へ歩いて10分ほど。
山科の琵琶湖疎水、満開の桜。菜の花とのコラボも。菜の花も見ごろに。
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今年は3月に寒い日が続き、開花が遅れていましたが、3月末からの1週間で気温が上がり、一気に開花、そして満開へと進んでいました。
疎水の満開の桜。
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桜の花びらにズームイン。
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琵琶湖疎水では、菜の花も見頃で、菜の花や琵琶湖疎水船と桜とのコラボも見どころです。
疎水と菜の花。
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復活した琵琶湖疎水船
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琵琶湖疎水は、明治の時代に田辺朔朗や北垣国道が中心となり、琵琶湖の水を京都市に送る水路を建設することで、水力発電などの水源を確保した上で、東京遷都で衰退した京都の復興を目的として、建設されたものです。現在では日本遺産や国の史跡にも指定されています。
かつては、この琵琶湖疎水は舟運にも活用され、旅客や貨物とも舟運にも大いに使われていた時期もあります。鉄道や自動車の発達により、琵琶湖疎水の舟運は姿を消しましたが、その後、京都・大津両市で観光資源としての活用や地域活性化などを目的に、復活の声が高まり、2018年に67年ぶりに琵琶湖疎水船が復活した、と言う経緯があります。
この琵琶湖疎水船、今年の運航も始まっています。南禅寺や蹴上の方から、この山科を経て、滋賀の大津までを結んでいて、疎水船からは蹴上や山科、大津の三井寺近辺など、桜の名所も多く、この桜の時期は予約で満席になっていました。個人的にも、一度は乗船してみたいものです。

ここも外国人の見物客が多く、最近は京都でも定番の観光地や桜の名所である、東山や嵐山を避けて、山科などで見物する観光客も多くなっているように思えます。

琵琶湖疎水を経て、毘沙門堂へ行くと、毘沙門市も開かれていました。
毘沙門市
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毘沙門堂は紅葉の名所でもありますが、枝垂れ桜も見事なものです。
毘沙門堂内の枝垂れ桜
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毘沙門堂は2011年の秋に、JR東海の”そうだ京都、行こう”キャンペーンの舞台となってから、首都圏での知名度が向上し、それとともに観光客も多くなっているように思えます。やはり、”そうだ京都、行こう”のCMは、首都圏と言う膨大な人口を誇る、巨大なマーケットから、京都へ新幹線で出かけることを趣旨としたものですが、その効果は計り知れないものがあることに気づかされます。
JR東海・”そうだ京都、行こう”、2011年秋のキャンペーンで舞台となった毘沙門堂のポスター。
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画像は下記のリンクより


ただ、
山科駅から毘沙門堂へ行く道は狭く、車と人が集中して混雑が目立ちます。この毘沙門堂周辺に関しては、特にマイカー規制などがされておらず、さらに駐車場は無料と言う、観光客のマイカーが侵入し放題な状況です。東山や嵐山等、京都市内の観光地周辺に言えますが、マイカーの観光客には高速インター近くに大規模駐車場を造って、パーク&ライドを促し、観光地への車の乗り入れ禁止を本気で考えることでしょう。ここ山科に関しては、近くに京都東インターがあることから、京都東インター近くに大規模駐車場を造って、そこから山科駅までシャトルバスを運行することです。一方、地元住民や事業所に関しては、日常生活に支障が出ることを考慮し、許可制で車を認める形がふさわしいでしょう。
毘沙門堂へ向かう道は狭く、歩行者と車で混雑する(昨年秋に撮影したもの)
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京都市内の駅名は曖昧なものが多すぎる?

京都市内の駅名について取り上げます。総じて、京都市内の駅名は曖昧なものが多すぎると感じることが多々あります。

まず、例として京都市内中心部で、阪急烏丸駅と地下鉄四条駅についてです。これら両駅は四条烏丸交差点付近の同じ場所にあり、両線の乗り換えの利用者も多ければ、京都市内でも有数の繁華街で、京都市内の金融・ビジネスの中心でもあり、さらに祇園祭の際には山鉾が並ぶ場所でも知られ、京都市民や京都市在勤・在学者はもちろん、観光客の利用も多い駅です。それにも関わらず、両者で駅名が異なるのは、観光客を中心に混乱を招いていると思わざるを得ません。

同じ場所にあるにも関わらず、駅名が異なる、阪急烏丸駅と地下鉄四条駅。
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四条駅と烏丸駅は、祇園祭の時には特段の賑わいを見せる。
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京都市街地の中心部は碁盤の目状になっている街であり、東西の通りと南北の通りが交差する地点は、両者の通りの名称をそれぞれ組み合わせたものが交差点名となっていて、この交差点名が場所を特定する際に用いるのが一般的です。
地下鉄四条駅と阪急烏丸駅に関しても、東西の四条通と南北の烏丸通りが交差する地点にあり、このあたりの地名は両者の通りをそれぞれ組み合わせて、交差点名にもなっている、四条烏丸と呼ぶのが一般的であり、「四条烏丸の駅」と呼ぶことも多く、実際にバス停に関しては四条烏丸となっています。
交差点の名前は、四条烏丸。
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バス停も四条烏丸。
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ところが、鉄道の駅名に関しては、四条烏丸ではなく、阪急・地下鉄両者がそれぞれ四条駅・烏丸駅と別々の駅名を名乗っているのが現状です。

この現状は、京都市内の鉄道の駅名、特有とも言え、他都市では見られないものです。
その問題点は、
交差する通り名だけを駅名にしていて、走行する通り名は省略している」
、ことです。

四条駅と烏丸駅に関しても、地下鉄烏丸線は烏丸通りを走行することから烏丸を省略して四条だけを、阪急に関しては四条通りを走行することから烏丸だけを、それぞれ駅名にしていて、これでは線である道路名だけが駅名となり、点として場所を特定することができません線と点の違いに係わるものであり、これは大きな問題です。
もし、京都市内のバス停を同様に、走行する道路を省略していたら、どうなるでしょうか?四条としか付かないバス停などが乱発することになり、そんなことあり得ないとなるでしょう。
地下鉄は烏丸を省略して、四条だけを駅名に。
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阪急は四条を省略して、烏丸だけを駅名に。
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でも、京都市内の鉄道の駅名には、そんなあり得ないことが、当てはまっているのが現状です。それが原因で、四条と烏丸のように、全く同じ場所にあるにも関わらず、駅名が異なっている一方で、逆に十条のように全く異なる場所にあるにも関わらず同じ駅名を名乗っている、と言う矛盾が起きています。

この問題を解決するには、走行する道路を省略することなく、交差点名やバス停の名称と統一するしかありません。
よって、地下鉄四条と阪急烏丸の場合、両者とも四条烏丸に駅名を改称することです

ここで、「地下鉄四条と阪急烏丸は、四条烏丸の交差点付近にあり、両者は同じ場所で乗り換えも可能であると、説明すればわかる」との意見が出るかもしれませんが、このように反論します。
「駅名は何も説明を加えることなく、聞いただけで場所等をすぐに特定できなければ何の意味もない。説明すればわかるのは、同時に説明しなければ理解できないことであり、これはインフォメーションとして失格である。」

ただし、京都市内でも全ての駅が、このように交差する道路だけで駅名にしている訳ではありません。実際に一部だけですが、このような問題点に気付いたのか、道路の交差点名やバス停と合わせた駅も存在します。それは以下の例です。
烏丸御池(地下鉄烏丸線・東西線)
※地下鉄烏丸線と東西線の乗り換え駅だが、東西線開通に合わせて、烏丸御池に改称した経緯があり。

西大路御池(地下鉄東西線)
※東西線の太秦天神川延伸に合わせて、開業した駅だったが、離れた場所にあるJR京都線の西大路駅との混同を避けるため、西大路御池とした経緯があり。

四条大宮(嵐電・京福)

西大路三条(嵐電・京福)
※元々は三条口だったが、西大路御池に改称した経緯あり
同時に、なぜ他の駅名も改称させることに、気付かなかったのでしょうか。疑問に感じます。



以下、同様に京都市内で曖昧だと感じる駅の例を取り上げ、新たに改称するとした場合の駅名案について、取り上げてみました。ほとんどが四条と烏丸の例と重なるものがありますが、そうでない例もあり、その点については注釈を付ける形で解説します。
国内外から観光客が多く訪れる、日本でも有数の観光都市でもあることから、鉄道会社任せにせず、京都市が音頭を取って、早急に改称を実現させる必要があるでしょう。
京都市内の駅名、改名案

地下鉄烏丸線
北山  ⇒ 北山・植物園前 Kitayama-Botanical Garden
※ここは北山通り上にありますが、烏丸通りと交差する地点ではありません。近くにある、植物園を駅名に用いることにします。
北大路 ⇒ 烏丸北大路 Karasuma-Kitaohji
※同時に北大路バスターミナルも、烏丸北大路バスターミナルに改称します。
鞍馬口 ⇒ 上御霊神社 Kamigoryo Jinja Shrine
ここから鞍馬寺や貴船方面へ行ける訳でもないのに、このような駅名は明らかに観光客に混乱を招くだけです。実際に車内放送でも「貴船・鞍馬方面へは国際会館駅までご乗車ください」との放送を流していますが、「そんな放送をするなら、紛らわしい鞍馬口の駅名を変えろ」と言いたくなります。ここの場合、近くにある上御霊神社を駅名にすることにします。
今出川 ⇒ 烏丸今出川 Karasuma-Imadegawa
丸太町 ⇒ 烏丸丸太町 Karasuma-Marutamachi
四条  ⇒ 四条烏丸 Shijo-Karasuma
五条  ⇒ 烏丸五条 Karasuma-Gojo
九条  ⇒ 烏丸九条(大石橋)Karasuma-Kujo(Ohishibashi)

※烏丸九条だけでなく、近くのバス停は大石橋なことから、大石橋を用いることも考えます。
十条  ⇒ 烏丸十条 Karasuma-Jujo


地下鉄東西線
二条     ⇒ 千本二条 Senbon-Nijo
※下記のJR嵯峨野線も同様
京都市役所前 ⇒ 河原町御池(京都市役所前)Kawaramachi-Oike(Kyoto City Hall)
三条京阪   ⇒ 三条川端 または 三条大橋  Kawabata-Sanjo or Sanjo Ohhashi Bridge
※交差点の名前の三条川端か、歴史ある東海道五十三次の終点である三条大橋とします。下記の京阪も同様。
東山     ⇒ 東山三条  Higashiyama-Sanjo
地下鉄東西線開通前、ほぼ同じ場所にあった京阪京津線は東山三条だったのに、東西線の駅名に”三条”が省略されたのは残念です。それに、東山は京都市街地の東側にある山々と、その周辺のエリアを総称する名称であり、駅名のように一つの場所を特定するために使うものではありません。
小野 ⇒ 小野勧修寺 Ono-Kanshuji Temple
※山科駅から同じく一本で行ける、滋賀県のJR湖西線にも小野駅が存在し、混同を避けるため、近くにある勧修寺を付け加えます。

京阪
神宮丸太町 ⇒ 川端丸太町(平安神宮) Kawabata-Marutamachi(Heian Jingu Shrine)

※神宮と付く神社は、1カ所ではありません。ただの神宮だけでは曖昧過ぎます。
三条京阪  ⇒ 三条川端 または 三条大橋  Kawabata-Sanjo or Sanjo Ohhashi Bridge
※上記の地下鉄東西線と同様
清水五条    ⇒ 川端五条・清水口 Kawabata-Gojo, Kiyomizu Entrance
※清水寺の最寄り駅ではありますが、やや距離があるので、清水口とします。
七条              ⇒ 七条川端 Shichijo-Kawabata
鳥羽街道       ⇒ 十条師団街道 Jujo-Shidankaido road

※実際の鳥羽街道はこの駅から西へ2km以上離れた場所であり、矛盾が起きてます。

近鉄
十条   ⇒ 十条油小路  Jujo-Aburanokoji
伏見   ⇒ 伏見棒鼻 Fushimi-Bobana

※京都市伏見区は広く、一つの場所を特定するために用いる駅名として、伏見を用いるのは適切とは言えません。しかも、この駅は伏見区の中心部にある訳ではありません。近くにある棒鼻バス停から用いることにします。
桃山御陵前 ⇒ 桃山御香宮 Momoyama-Gokogu
※桃山御陵に近いのはJR奈良線の桃山駅の方であり、不適切です。近くにある御香宮神社を用います。

阪急
京都河原町 ⇒ (京都)四条河原町 (Kyoto)Shijo-Kawaramachi
※大阪梅田駅等への改称に合わせて、京都側の中心部にあるターミナル駅であることをわかりやすくするため、とのことで京都河原町に改称した経緯がありますが、このあたりは交差点名である、四条河原町と呼ぶことが多く、四条河原町としなければ意味がありません。その上で、京都を付ける必要があると思えます。
烏丸    ⇒ 四条烏丸 Shijo-Karasuma
大宮    ⇒ 四条大宮 Shijo-Ohmiya
※上記の嵐電に合わせるだけでなく、首都圏の北側で最大のハブ駅でもある、埼玉県の同名の駅と区別させる点もあります。
西院    ⇒ 西院(”さいいん”または”さい”)Sai or Saiin
※下記の嵐電とは、同じ場所にあり、漢字こそ同じですが、読み方は阪急が「さいいん」、嵐電が「さい」と異なり、ひらがなやアルファベット表記では全く別の駅と思われてしまいます。やはり、どちらかに読み方も統一することでしょう。
嵐山    ⇒ 嵐山南 Arashiyama-South
※嵐電の嵐山駅とは渡月橋を挟んで距離があります。嵐山の南側にあることを明確化させます。

JR京都線
西大路 ⇒ 西大路八条 Nishioji Hachijo
桂川  ⇒ 久世 Kuze 
※桂川は河川の名前であり、線の名前です。ここは副駅名として久世が用いられているので、こちらにします。

JR嵯峨野線
梅小路京都西 ⇒ 七条千本・梅小路 Shichijo Senbon Umekoji

※付近の交差点名は必要であり、その上で梅小路公園があることを明確化させます。京都西と言うのは曖昧です。
丹波口    ⇒ 千本五条  Senbon Gojo
※京の七口の一つである、丹波口ですが、これも曖昧であり、付近の交差点名に合わせます。
二条     ⇒ 千本二条  Senbon Nijo
※上記の地下鉄東西線と同様。
太秦     ⇒ 太秦撮影所前  Uzumasa Studios
※下記の嵐電と同様で、乗り換え可能であれば、駅名を統一するしかありません。

JR奈良線
JR藤森⇒大亀谷 Ohkamedani

※京阪の藤森とは距離があり、仮の駅名であった大亀谷を用います。

嵐電・京福
西院    ⇒ 西院(”さいいん”または”さい”)Sai or Saiin
※上記の阪急と同様で、説明済
撮影所前  ⇒ 太秦撮影所前  Uzumasa Studios
※上記のJR嵯峨野線と同様
嵐電天神川 ⇒ 太秦天神川  Uzumasa Tenjingawa
※地下鉄東西線との乗り換え駅であれば、合わせないと意味がありません。

叡山電車
茶山・京都芸術大学 ⇒ 茶山 Chayama
※大学は駅から少し距離があり、わざわざ付ける必要がなかったのでは、と思えます。それに、京都市立芸術大学と大学名が混同するとして、物議を醸したこともあります。これを駅名に用いるのは疑問に感じます。

JR嵯峨野線:2024年のダイヤ改正で、京都市内の区間がコロナ禍前のダイヤに戻ることが決定

JR西日本は、2024年3月16日(土)のダイヤ改正の詳細を公表。

今回は北陸新幹線の金沢~敦賀開業などが大きなニュースですが、これに関しては後に取り上げることにして、当ブログでは最近、インバウンドの観光客が戻るなどして、オーバーツーリズムによる混雑が問題化するJR嵯峨野線の件を2回、取り上げてきたところです。




この混雑問題は、既にテレビニュースや新聞と言った、メディアで何度も取り上げられ、さらに京都府知事も改善要望を出すほどの事態となり、この夏頃から秋の紅葉シーズンにかけて、臨時増発や臨時増結も行われるなどしていたところです。
これらの動きから、次のダイヤ改正でどのように改善されるのか、注目されてきましたが、今回JR西日本は日中時間帯の増発などを公表しました。

元阪和線の223系
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◆JR西日本のリリース
JR西日本:2024 年 3 月 16 日 ダイヤ改正を実施します
JR西日本・近畿統括本部:2024年3月16日にダイヤ改正を実施します

主な内容は、
◎日中時間帯の京都~嵯峨嵐山間で普通列車を6往復増発、同区間の普通列車は15分間隔・毎時4本に
◎6・8両で運転する列車が増加
◎行楽シーズンや沿線でのイベント開催時には、さらに臨時列車も運転


となっています。

JR西日本のリリースより
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今回、日中時間帯に京都~嵯峨嵐山間に普通列車が6往復増発され、同区間、つまり京都市内区間の各駅は毎時4本・15分間隔となります。それに加え、快速もこれまで通り、毎時1本運転されます。
※保津峡駅も一応、京都市内の駅ではありますが、周囲を山に囲まれて、秘境駅とも言えるほど、利用者が極端に少ない駅であることから、個人的には京都市内区間に入れてません。

これは、増発と言うより、コロナ禍であった2021年に減便された経緯があることから、今回のダイヤ改正で、コロナ禍前のダイヤに戻る、と言った方が正しいでしょうか。両数も6・8両の運転が増やされることになりました。

過去のブログ記事でも取り上げた通り、嵯峨野線の京都市内の区間は普通列車しか停車しない駅でも、観光客や通勤・通学客で、それなりに利用者の多い駅が連なることもあり、これを基本的に4両・20分間隔で捌こうとしていたことが大きな間違いであったと考えます。

京都市内区間の普通列車を、毎時4本・15分間隔を最低でも確保した上で、追加で快速を走らせるのであれば、快速を運転することは否定しません。しかし、京都市内区間の普通列車を毎時3本・20分間隔に減らしてまで、変に快速にこだわってもメリットはほとんどない、これなら普通列車のみ毎時4本にした方が、嵯峨野線全体の利便性は向上すると論じてきました。

結果として今回、2021年のダイヤ改正以前と同じく、京都市内区間の各駅を毎時4本・15分間隔を確保しながら、別に快速もこれまで通り毎時1本運転され、亀岡・園部方面の速達性も同時に確保されることとなりました。一部では、ダイヤを戻そうにも、京都駅付近で関西空港方面の特急”はるか”とも線路を共有する単線区間が存在することにより、増発は不可能と言った声もありましたが、それは問題ではなかったことが示されたことになります。
そして、両数も6・8両の列車が増やされることになりました。京都駅の構造を加味しても、4両では亀岡・園部寄りの車両でも、発車直前には乗り切れない事態が起きていることもあり、6・8両になれば、京都寄りの車両を避ければ、積み残しが出ることはほとんどなくなるでしょう。


これにより、現在のダイヤと比べると、改善されることは確かですが、根本的に解決に至るかと言えば、決してそうではないと思えます。

引き続き、残る問題点を挙げると、
① 一部、阪和線からやってきた2+1列シートの車両があるとは言え、全てがクロスシートであり、詰込みが効かない車両
② 京都駅の構造上、京都寄りの車両に乗客が集中し、混雑する
③ 馬堀駅だけが割を食い、最大30分、間隔が開く
④ 亀岡~園部は毎時1本のまま(2020年の時点では毎時2本あった)


①に関しては、まずは2+1列シートで、詰込みが効きやすい、阪和線からやってきた車両を、嵯峨野線京都~園部間で京都寄りに連結することだけに特化した運用を組むことです。この車両を亀岡・園部寄りに連結したり、湖西線に入る運用をなくすことでしょう。さらには、大幅に詰込みが効く、ロングシート車両を入れることも考えることでしょう。

②に関しては、過去にも取り上げた通り、京都駅ホームを地下化するか、旧ビックカメラの位置に改札や連絡通路、南北通路を設置するしかありません。

③に関しては、馬堀駅に快速を停車させれば、毎時4本となり、最大30分、間隔が開くことは防げますが、快速の速達性との兼ね合いでしょうか。同駅利用者から快速停車の要望が増える可能性はあり得そうです。
※保津峡駅も同様に割を食いますが、利用者が極端に少ない駅なので、特段影響はないでしょう。

④に関しては、亀岡市や南丹市でも問題として取り上げられ、さらに京都府知事もオーバーツーリズムによる混雑問題と合わせて、こちらも元の本数に戻すよう、要望を出していましたが、今回は見送られることになりました。やはり、JR側としては利用者数が増える見込みがないとの見方ですが、今後自治体がどのような動きを見せるかでしょうか。


嵯峨野線の混雑問題と合わせて、今回のダイヤ改正の件も取り上げましたが、今後どのように変化するのか、観察したいところです。

次の記事から、他のダイヤ改正のポイントを、私見と合わせて、順次取り上げていきます。まずは、私のおひざ元である、関西エリアからとなります。

混雑が問題になるJR嵯峨野線②:京都駅ホームを地下化するなど、大改造するしかない

個人的にも時々利用することがあり、今年に入ってから、インバウンドの観光客が完全に戻り、混雑が問題になっているJR嵯峨野線。

前回はダイヤと車両の面を中心に取り上げましたが、今回は京都駅の構造上の問題を取り上げます。


嵯峨野線の混雑問題を語る上で、ダイヤや車両面の問題はもちろんですが、それとともに問題となるのは、やはり行き止まり式になっている京都駅の構造上の問題があります。
簡単に結論と改善策を述べると、京都駅の嵯峨野線ホームを地下化して、大改造するしかありません

嵯峨野線の京都駅33番のりば
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行き止まり式になっている、嵯峨野線の京都駅33番のりば
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現状、嵯峨野線は京都駅の31~34番のりばに発着します。31番のりばは主に福知山・舞鶴・城崎温泉方面へ向かう特急が、32~34番のりばに主に嵯峨野線の快速・普通が発着します(34番のりばは降車専用)。
30番のりばからは関西空港方面の特急”はるか”が発着しますが、今の線路配線を見ると、京都駅~梅小路京都西駅のうち、京都駅~大宮通りとの交差部付近、数百メートルの区間のみ、京都~園部間全線が複線化された現在でも単線であり、さらに関西空港へ向かう特急”はるか”もこの同じ単線の線路を共有するため、ダイヤ上のネックとなる区間です。これが故に、京都駅において、「嵯峨野線京都行き列車の到着」、「嵯峨野線亀岡・園部方面行き列車の出発」、「関西空港行きの特急”はるか”の出発」、これら3つを同時に行なうことができません。ちなみに、京都行きの特急”はるか”到着に関しては、JR京都線の外側線から30番のりばに直接入線できるため、上記の単線区間と線路を共有することはありません。
京都駅構内の線路配線(Wikipediaより)
京都駅配線

単線で残る区間、ちょうど瑞風が通過
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この京都駅・嵯峨野線ホームの構造上の問題を述べると、

◎0番のりばから、大阪寄り・西に数十メートル離れた、行き止まり式・頭端式の終着駅となっていること。
◎ホームの亀岡・園部寄りに、改札や他の線との乗り換えが可能な連絡通路が一切存在しないこと。
です。
京都駅構内図(JRおでかけネットより)
京都駅構内図

これらの構造が故に、どうしても京都寄りの車両に利用が集中してしまいます。
京都駅の嵯峨野線ホームから、他の線へ乗り換えるにも、改札へ向かうにも、この0番のりばへ数十メートル東へ向かう通路1本しかありません。この通路に京都駅で嵯峨野線を利用する全ての乗客が集中すると言え、実際に嵯峨野線の列車が到着すると、この通路が非常に混雑し、なかなか前へ進めないと言うことも起きています。


ちなみに、同じ京都駅では、他に奈良線ホームも行き止まり式の終着駅ですが、奈良線に関しては京都寄りの橋上の西口改札に向かう通路だけでなく、奈良寄りにも地下改札や地下通路にもつながる階段があり、嵯峨野線のような問題は起きません。

JR西日本としても、京都寄りの車両の混雑を避けるため、京都駅においては、あちこちに“前へ前へ”と書かれたポスターを貼っている他、ホームの亀岡・園部寄りには外国人にも人気である、忍者の人形と記念撮影できるコーナーも設置しているほどです。
前へと乗車を呼び掛けるポスター
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忍者の人形と記念撮影できるコーナー①
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忍者の人形と記念撮影できるコーナー②くノ一(女性)バージョン
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しかし、これは小手先に過ぎず、根本的な解決には至りません。

そこで、根本的に問題を解決するには、京都駅を大改造するしかありません。

その大改造の具体案としては、
京都駅の嵯峨野線ホームと特急”はるか”のホーム(30~34番のりば)を地下化すること

です。


地下化することにより、数十メートル東へとホームを移すこともできて、改札への通路や他の線との乗り換え通路も、複数設置することができ、今の京都駅の構造上の問題は解消できるでしょう。そして、地下化することにより、数百メートルだけ残る単線区間も解消でき、特急”はるか”と走行する線路を完全に分離することもできます。あとは、京都府・京都市・JR西日本の3者が、どこまでやる気があるのか次第です。地下化して空いた土地を、有効利用することも可能でしょう。


他に、地下化よりはコストが掛からない方法として、
ホームは現状のままで、亀岡・園部寄りの旧ビックカメラの位置に新たな改札を設置し、さらに他の線にも乗り換えられる連絡通路や改札外の南北通路をもう1本、整備すること
も考えられます。
主に特急が発着している30・31番のりばには、ビックカメラに直結する改札が1カ所ありましたが、今年5月のビックカメラ閉店とともに、この改札は閉鎖されています。ここを有効利用することは今すぐ考えるべきことでしょう。
現在、今の京都駅ビルが開業したと同時に使用を開始した、橋上の西口改札付近の南北通路や乗り換えの連絡通路は常に混雑していて、嵯峨野線の混雑問題解消とともに、京都駅を挟んで、駅の南北の移動を便利にするためにも、地下化ができないのであれば、こちらはぜひ実現するべきと言えます。しかし、線路の配線は現状のままであるため、ダイヤ上のボトルネックとなっている、数百メートルの単線区間は解消できません。やはり、ダイヤ上のネックも解消できる地下化の方が効果は大きいと考えます。

なお、地下化して京都寄りの車両に混雑の偏りが防げるとしても、4両は絶対にあり得ません6両か8両は絶対に必要です。前回も述べた通り、実際に4両では亀岡・園部寄りの車両であっても、発車直前にもなれば乗り切れない事態も起きています。一方で、6両か8両であれば、亀岡・園部寄りの車両は発車直前でも比較的空いていることが多いです。



最後に、地下化実現と同時に、奈良線や湖西線との直通運転も検討するべきでしょう。

奈良線と直通すれば、京都府内・京都市内の南北の移動が格段に便利になり、観光客からすれば奈良~宇治~稲荷〜嵐山が直通で行けるようになります。京都駅構内の混雑を解消できる他、駅の規模の割には決して十分なホーム数とは言えず、折り返しにやや難のある京都駅での列車の滞留も減らせます
ただし、奈良線は最大6両までしか対応できず、最大8両での運転が可能な嵯峨野線と比べて、輸送力が減ってしまいます。他にも、同じ221系車両を使うとは言え、車両基地が嵯峨野線は京都(向日町)に対して、奈良線は奈良であり、使用する車両は全く異なるため、これらの兼ね合いをどうするか、と言う問題が起きます。

そこで、同じく京都駅での折り返しが多い、湖西線との直通も視野に入れます。嵯峨野線と湖西線・草津線は、車両基地が同じ京都(向日町)であり、使用する車両がほぼ同じである他、これら3線は全て8両での運転が可能であり、車両面での制約は奈良線と比べて少ないと言えるでしょう。湖西線や草津線と直通運転をすることで、大津市~嵐山等が直通で結ばれ、鉄道ネットワークの拡充にも貢献できます。
デメリットを挙げるとすれば、湖西線は強風で止まることが多く、その影響が嵯峨野線にも及ぶことでしょう。


2回に渡って、嵯峨野線の混雑問題を取り上げましたが、この混雑問題を解消するには、ダイヤ・車両面の改善と、京都駅の構造上の問題解消が急務と言えます。
今後、新たなニュースが入ったり、状況の変化などがあれば、当ブログで紹介予定です。

混雑が問題になるJR嵯峨野線①:変に快速へのこだわりは要らない

個人的に時々、JR嵯峨野線を利用することがありますが、今年に入ってからインバウンドの観光客が完全に戻ってきて、オーバーツーリズムによる混雑が大きな問題になっています。この件に関しては、メディアでも多く取り上げられ、京都府知事も改善要望を出すほどになっています。
混雑緩和の切り札?元阪和線の223系。臨時で出された嵯峨嵐山行き。
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MBSニュース:“混みすぎ”の京都 観光客らの危険行為・大混雑のJR嵯峨野線・大行列のタクシー乗り場など課題多数…解決に向けて知事やタクシー協会が動く


京都新聞:通勤ラッシュ並み混雑のJR嵯峨野線「減便から元に戻して」 京都府知事が異例の要望

京都新聞:京都・嵯峨野線が激しい混雑、実際に乗ってみると・・・ JRに増便予定はあるのか



そんな混雑が問題となっている、嵯峨野線に乗ってみると、色々と疑問に思うことが少なくありません。個人的に考える問題点と改善策について、簡単に述べると、以下の4点となりますが、今回は主にダイヤや車両面を中心とし、最後の京都駅の構造上の問題については次の記事で取り上げます。
1、観光客や地元の通勤・通学等で利用者が多いのに、日中は基本的に4両編成・20分間隔とはあり得ない。
2、車両が基本的に3ドアの2+2列のクロスシートで、詰込みが効かず、混雑を助長。
3、早くコロナ禍前(2017年3月)のダイヤに戻す。それができないなら、日中の快速にメリットはほとんどなく、6両編成以上で普通のみ15分間隔にするべき。
4、京都駅の構造上の問題。
まずは嵯峨野線の路線図から、1日の乗車人員と観光地の立地状況、乗り換え路線などを記してみました。
嵯峨野線の1日の乗車人員、観光地等の立地状況、乗り換え路線の状況など(乗車人員は2019年の京都府の統計書より、路線図はJRおでかけネットより)
嵯峨野線路線図


このように嵯峨野線沿線には観光地の他、学校なども多く点在し、京都~亀岡間は秘境駅とも言える保津峡駅を除いて、どの駅も観光客や通勤・通学など、それなりに利用者が多い駅が連なります(コロナ禍前に戻りつつある状況を考慮し、2019年のデータを掲載)。これを基本的に4両編成・20分間隔で賄おうとしているのが根本的な間違いだと思えます。

沿線で最大の観光地は何といっても、嵯峨嵐山駅が最寄り駅となる、嵯峨野・嵐山エリアでしょう。このエリアには、他に阪急・嵐電・京都市バス・京都バスの路線もありますが、これらと比較してJR嵯峨野線のメリットは、京都の玄関口である京都駅から15分程度と言う、最短・最速でアクセスできる点にあり、これが故に観光客の利用が集中すると言えます。ただし、大阪や神戸などからは、阪急でもアクセスできることから、ある程度は分散しているでしょう。

遡ると、2017年のダイヤ改正では、京都~嵯峨嵐山間の京都市内区間は毎時快速1本・普通4本に増やされ、普通しか停車しない駅であっても、15分間隔・毎時4本の乗車機会があり、京都市内区間を利用する観光客や通勤・通学客にとって、ほぼ理想的とも言えるダイヤでした。欠点を挙げるとすれば、馬堀駅が最大30分程度間隔が開き、割を食った点でしょうか。割を食った点は保津峡駅も同様ですが、秘境駅とも言えるほど利用者が極端に少ない駅なので、特に問題はないでしょう(一応同駅は京都市内の駅になっていますが、個人的には上記の京都市内区間には入れてません)。

2017年のダイヤ改正時点の日中ダイヤ(過去のJR西日本のリリースより)
2017ダイヤ


しかし、コロナ禍による観光客を中心とした、需要減少もあり、2021年のダイヤ改正で、毎時快速1本・普通3本に戻されてしまった経緯があります。さらに、亀岡~園部は毎時2本から1本に減らされています。
JR西日本、2021年3月ダイヤ改正

2023年3月時点の日中ダイヤ(JRおでかけネットより)
2023ダイヤ


昨年秋あたりから段階的に水際対策が緩和され、今年春からは5類移行とともに、完全に日本入国への水際対策が全て撤廃され、インバウンド需要が戻ってきています。しかし、肝心なダイヤは今年の春の改正でも減便したままで、戻されていないほか、両数も多くが4両のままです。特に、今年の桜のシーズン、春の行楽シーズンは需要増加に対応できず、この頃から混雑が問題化してきていると言えます。
そして、車両に関しても全てが3ドアのクロスシートで、詰込みが効きにくく、より混雑を助長している点もあります。特に、ベビーカーや車イスでは乗車不可能な事態も起きています。

この春頃からの混雑はメディアでも多く取り上げられ、利用者からの苦情も殺到したからか、JR西日本もようやく段階的に臨時増発や増結などの対応をとるようになります。
嵯峨野線 混雑緩和に向けた対応について 2023.9.21
嵯峨野線 臨時列車運転・両数変更のお知らせ(9月) 2023.8.22
嵯峨野線 夏の臨時列車運転・両数変更のお知らせ 2023.6.30

特に、秋の紅葉シーズンは1年で一番混雑する時期と言うもあり、様々な対応が取られています。
この秋(10/21~12/10)の混雑緩和に向けた、主な内容
◎臨時増発(平日18本、土休日20本)
◎両数を4・6両を6・8両へ増結(平日60本、土休日57本)
◎補助いすの利用時間帯の縮小
◎2+1列の座席の車両を一部列車で運転
◎一部特急列車を嵯峨嵐山駅に臨時停車&チケットレス特急券のキャンペーンを実施
この春からは2+1列となっているクロスシートの阪和線から転入してきた223系が嵯峨野線を走行することになりました。この車両は、2+2列のクロスシートとなっている他の車両とは違い、立ち席スペースが広く、詰込みが効き、混雑緩和の切り札とも言えます。ただし、この車両の運用に関して、本来は嵯峨野線で混雑する京都寄りに連結することに専念するべきと言えますが、実際には亀岡・園部寄りにのみ連結されることがあったり、特定の車両への集中が少ない湖西線の運用に入ることもあるなど、疑問もあります。
京都駅にて。元阪和線223系が亀岡・園部寄りにのみ連結。「これは連結順序が逆やろ」、と思わず突っ込みたくなる。
20231126_121250

特急列車の臨時停車に関しては後述します。

これらの対策は小手先のものであって、根本的な解決とは言えません。増発と言っても、既存のダイヤの中に落とし込めただけで、間隔は歪です。一番望ましいことは、やはり京都市内区間を毎時快速1本・普通4本のコロナ禍前のダイヤに早く戻すことです。ここで、京都駅付近で特急”はるか”とも線路を一部供用し、ネックとなる単線空間が存在する、と言う構造上の問題を指摘する点もありますが、コロナ禍前のダイヤを見ると、特段問題はないでしょう
しかし、JR西日本としては、この先も利用者が増えることがあまり見込めず、車両の新造を抑制して、京都・滋賀エリアから国鉄車両を引退させるなど、車両を削減したこともあってか、コロナ禍前のダイヤに戻すことは躊躇っていることでしょう。
実際に京都新聞の報道で、社長の発言が触れられています。


そこで、コロナ禍前のダイヤに戻せないのであれば、改善策として考えられるのは、以下の3点です。
◎日中は普通のみ15分間隔にする、変に快速にこだわる必要はない
◎両数は最低でも6両以上
◎車両を2+1列のクロスシートか、ロングシートにして、詰込みが効くようにする


京都~亀岡間を普通のみ15分間隔にすれば、実にスッキリとして、メリットも多いと感じます。
普通のみ停車駅でも確実に毎時4本・15分間隔となる他、各駅とも乗車機会や待ち時間が完全に均等となって、わかりやすくなり、列車による混雑率の偏りもなくなります。特に乗り換えが多いとみられる、京都駅での新快速との乗り換えも完全に一定となります。そして、2017年のダイヤ改正では割を食って、最大30分程度間隔が空いていた、馬堀駅でも毎時4本・15分間隔が実現します。保津峡駅に関しては、利用者が極端に少ないので、一部列車は通過させることを考えても良いでしょう。
JR西日本側としても、全体的な本数・車両や人員は特に増やさずに済むと言う合理化も達成できます。
実際に、現在では日中でも混雑を招く一因となっている、2021年のダイヤ改正では、混雑の偏りを防ぐため、朝時間帯の亀岡・園部方面の快速を普通に変更した例があります。

一方、快速をなくすことによる、デメリットを上げるとすれば、快速停車駅同士の速達性が少し低下する点だけです。特に亀岡・園部方面への速達性低下も指摘されるところですが、実際に快速と普通の所要時間差は京都~嵯峨嵐山で5分程度、京都~亀岡で7分程度です。快速停車駅同士は現在、日中に毎時4本の乗車機会がありますが、現状のダイヤを見ても、快速が間に入ることにより、間隔は歪になり、待ち時間もバラバラです。これを普通のみ15分間隔にすれば、このような歪なダイヤも解消されてスッキリし、むしろ平均的な待ち時間は短くなることで、全体的な所要時間が大きく変わることはありません。快速停車駅同士であっても普通のみ15分間隔はメリットがあると言えます。亀岡~園部間に関しては、現在は日中60分間隔に減らされ、さらに速達性の低下で不便になるとの指摘もありますが、以前の30分間隔に戻すことを前提で考えると、普通のみ30分間隔でダイヤは完全に一定になって、わかりやすくなります。



近年、他の路線を見ても、快速(私鉄で言えば急行・準急など)の速達性を捨てて、普通列車(各駅停車)のみにした上で、各駅の乗車機会向上とダイヤの均等化、列車による混雑率の偏りをなくし、一方で全体的な本数は抑制して合理化へと舵を切った路線は多く存在します。

同じJR西日本でも、阪和線の日根野~和歌山間などで例があります。
他にも、神戸市営地下鉄西神・山手線、近鉄奈良線・大阪線の一部区間、JR東海の静岡エリア、JR東日本の仙台エリア、JR北海道の札幌エリアの函館本線などにおいても、同様に普通列車の本数を増やし、快速(私鉄なら急行・準急等)を廃止する傾向があります。この件に関しては、過去の乗りものニュースでも以下のように取り上げられていて、実際に事業者に取材したところも掲載されています。
乗りものニュース:地下鉄の「快速」導入は難しい? かつて運行していても復活できないワケ

神戸市交通局の回答(阪神淡路大震災前の一時期に快速を走らせていたが、震災を機に廃止)
「快速は、普通列車の運行間隔を拡げて走らせていたため、混雑する電車と空いている電車が生じるなど、列車により混雑率が大きくばらついてしまったのです。朝ラッシュ時などは列車の運行間隔を拡げるのが難しく、快速は日中のみ、30分間隔での運行に限られていました。
加えて通過駅では等間隔の運行ができず、利便性を損なう結果にもなりましたので、阪神大震災から復旧するなかでダイヤを見直し、快速による速達性よりもダイヤの均質化を図り、普通列車の本数を増やしてきたという経緯があります。」

乗りものニュース:欲しいのは18きっぷ愛好家だけ? 静岡県内の東海道本線に「快速がない」ワケ JR東海の答えは

JR東海の回答(静岡地区に快速の設定は基本的にない)
「静岡地区の東海道本線につきましては、お客様のご利用の多い駅が連続しております。快速列車を設定しても、停車する駅が多くなると予想されるため、到着時間の短縮には大きく寄与いたしかねます。通過駅の乗車機会が減少することにもなり、快速の運転は総合的に判断して、お客様へのサービス向上には繋がらないという考えから、現在の列車体系とさせていただいております」


コロナ渦前のダイヤに戻せないなら、嵯峨野線も上記に当てはまると考え、変に快速の速達性にこだわるメリットは感じられません。よって、普通のみ15分間隔の方がメリットは多いです。

あと、車両面に関して、両数は最低でも6両以上は必要です。京都駅の構造上の問題があるとは言え、4両では亀岡・園部寄りの車両でも発車直前には混雑していることが多いので、4両では輸送力不足なのは明らかです。
さらに、車両を元阪和線の223系のように2+1列のクロスシートにするか、ロングシート化するのも一つの改善策です。ただし、梅小路京都西駅に3ドア用のホームドアがあるため、4ドア車両は入れません(快速のみなら不可能ではないが)。

近年、他の路線を見ると、同じJR西日本でも奈良・和歌山エリアの227系はロングシートに踏み切ったほか、さらに名古屋エリアの中央西線、福岡・北九州エリアの鹿児島本線など、ロングシート化に踏み切る路線は出てきています。ちょうど最近、JR九州はロングシートへの改造を公式に公表しています。
JR九州:813系電車ロングシート化します

嵯峨野線でも、まずは特に混雑が激しい、一番京都寄りの車両だけでも、全て2+1列のクロスシートにするか、ロングシート化を検討する必要は大いにあるでしょう。実際に阪神では、大阪梅田や神戸三宮などで出口が近い、両先頭車のみロングシート、その他の中間車両はクロスシートと言った例はあります。


最後に、この秋は土休日に限り、一部の特急きのさき・はしだて・まいづるが、嵯峨嵐山に臨時停車する措置が取られ、さらにチケットレス特急券でのキャンペーンも行われています。
一部特急の嵯峨嵐山駅臨時停車&チケットレス特急券のキャンペーンのポスター
20231126_123038

しかし、これに関しては少し疑問も感じます。本来、これらの特急列車は京都市内から、京都府中部・北部の丹波・丹後地域、さらには兵庫県北部の但馬地域への長距離利用者向けであり、京都市内区間の短距離利用者向けの列車ではありません。嵯峨野・嵐山の観光客を、丹波・丹後・但馬地域へも呼び込むのであれば、嵯峨嵐山駅停車はメリットがあると言えますが、普通列車の本数が増やせないから、苦肉の策として嵯峨嵐山駅に停車させると、本来の利用対象である長距離利用者が乗れない事態も起こり得ます。嵯峨嵐山駅に臨時停車させるとすれば、長距離利用者の事前予約が少ない時に(全席指定なので事前の予約状況は把握可能)、安価な料金設定にすれば、ジャパン・レールパスの利用者や、10分程度であっても料金を追加して混雑から逃れたい利用者にとってはメリットがあり、また特急料金収入も見込め、さらにそれによって快速・普通の混雑が少しは緩和されると言うメリットはあります


12月となり、もうすぐ来年春のダイヤ改正が公表される時期になりましたが、嵯峨野線のダイヤ改善は急務と言えるでしょう。

次の記事では、京都駅の構造上の問題について取り上げます。

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